隠れアトピーとは
はじめまして!
わたしは「隠れアトピー」を患っているアラサーの女です。
「隠れアトピー」とは、普段は洋服で隠れていて見えない部分にアトピーを患っている方を指します。

たとえば肘の内側、膝の裏側、胸、お腹、背中、太もも、お尻など。

洋服で隠れてしまうところなので、周囲に気づかれないように溶け込んでいる方も多いと思います。
わたしもその一人です。
わたしはもうアラサーなので、色々考えないようになりましたが、
10代、20代の頃は本当に苦しかったです。
隠れアトピーの苦しさ
隠れアトピーの苦しさは、周囲の人に気付かれていないことです。
「どうして暑いのに長袖なの?」
「どうしてプールや海に出かけないの?」
「どうしてスカート履かないの?」
私は繰り返されるこの周囲からの質問に、いつもヘラヘラ笑ってやり過ごしていました。
心の中では
「半袖着たいに決まってるだろ」
「私だって海に行きたい。」
「スカートをひらひらさせてみたい。」
ずーっと思っていました。
じゃあ周囲にアトピーだとカミングアウトすればいいじゃないか。
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
以前、こんなことがありました。
袖から少し見えた私のアトピーを見かけたある友人が
「えっ!×××(私の名前)、アトピーなの?」と眉をしかめ、後ずさりをしたのです。
私は仕方なくできる限りの笑顔で
「あっ、そうなんだよね。ちょっとアトピーあるんだよね。でも人に移ったりもしないし、大丈夫だよ。」
と言いました。
周囲には5、6人の友人たちがいましたが、みんな言葉を失くし
ただ私を上から下までジロジロと見ていました。珍しいものを見るように。
アトピーを服で隠していた時には何事もなく仲の良い友達だったのに
アトピーとわかった途端、一線を引かれてしまったんだなと感じました。
この経験から、私はできるだけ周囲に溶け込み
健常者と変わりのないように見える「隠れアトピー」として過ごすようになりました。
仕事にも影響するアトピー
悲しいことですが、アトピーを患うと飲食店では働きにくいと一般的に言われています。
わたしも学生時代、某飲食店にアルバイトを申し込んだのですが
契約時に渡された書類に
- アトピーなど皮膚疾患を患っている方は飲食店以外の職業を選びましょう。
と平然と書かれていたのに、すごくショックを受けました。
衛生面(手のひらに薬を塗っている方もいるので)などで、仕方のないことなのかもしれませんが、書き方にも腹がたちますし、好きでよく通っていた飲食店なので余計悲しかったです。
でも、私は面接に受かりました。
隠れアトピーとして応募したからです。契約書類のアトピーの記述には納得はしていませんでしたが、長袖・ズボンを履いていれば健常者と変わりはないですし、家からの距離など都合がよい条件だったので働くことにしました。
働いている周りの方をはじめ、お客様にも一度もアトピーと気付かれることはありませんでした。
半袖で面接を受けていたらきっと、落ちていたでしょうね。
カミングアウトすればマイナススタート、隠れアトピーなら健常者とスタートラインは同じ
中学、高校、大学と多感な時期に
アトピーは隠せばいいんだと経験的に学んだ私は、
敢えて周囲にカミングアウトするということはしなくなりました。
今でもそうです。
しかし、ときどきとても苦しくなることがあるのです。
自分の悩みをわかってもらえない苦しみです。
もしアトピーに悩まれている方々に相談したら、
「隠せるだけマシじゃないか」「全身アトピーの人がどれほど辛いか」とおっしゃられると思います。
本当にその通りです。全身アトピーの方は私なんかより本当に苦しい思いを日々されていて、戦っています。
わたしも、少なからず30数年アトピーを患っておりその辛さをすこしは理解できているつもりですし、全身に広がったら…という恐怖もあります。
私なんてまだマシ…
そういう思いがあるので声を大にして「辛い」とも言えない。
でも私ように周囲の人に気付かれず、
上部の笑顔を浮かべて、本当の思いを言えず、
隠れアトピーで悩んでいる方がどこかにいらっしゃるんじゃないか。
学校で、職場で、なんで私はアトピーなんだろうって
誰にも言えず悩んでいる方がいるんじゃないか。
そう思ってこのブログを立ち上げました。
すこしでも共感し合えたり、このブログの中だけでも思い思いのことが話せたら、私は嬉しいです。
これから少しずつ、隠れアトピーとして生きてきた私のことを綴っていきたいと思います。
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